ペンタトニックとは何か知りたい方へ!
ペンタトニックとは「5つの音を使用した音階」のことで、ギターソロやフレーズを弾く上でとても重要です。
この記事では、ギターソロやフレーズを弾く為の基本となるペンタトニックスケールとは何か?その練習方法をお伝えします!
ペンタトニックをしっかりとマスターし、心に残るギターソロをたくさん弾けるようになりましょう!!!
まずは私、Daisukeの自己紹介
どうも、音楽講師のDaisukeです。
現在私は作曲・編曲・DTM・ギターレッスンの講師及び職業作家として活動しております。
私の詳しい経歴は、以下をご確認下さい。
ギターソロやフレーズとはどういうもの?
ギターを始めた方が求めるギタリストとしてのスタイルは様々ですが、やはりギターソロは一際目立つ憧れの奏法ではないでしょうか。
ギターソロとは
ギターソロとは「主旋律をギターが弾く」ことであり、一般的な曲だと2番サビの後などに多く登場します。
ギターソロはしっかりとメロディを聴かせるものから、物凄いスピードで音階を弾く「早弾きソロ」などもあります。
また楽曲のイントロなどでギターが旋律を弾く場合もあり、それも立派なギターソロになりますね!
あいみょん「マリーゴールド」
例えばあいみょんの「マリーゴールド」という曲のイントロでは、ギターが旋律を弾いているのがわかります。
※0:08あたりからギターの旋律が始まります。
フレーズ
そして、ギターソロにおいて弾く音階や内容、もしくは旋律のことを「フレーズ」と言います。
このフレーズは色々な考え方で作られており、その内容によってギタリストは弾く際にフレーズに合わせて思考しながら弾きます。
ギタリストは楽曲の中で、大まかに「伴奏」と「ソロ」を弾くことになります。
そして「ソロ」はイントロや間奏などでギター主旋律、フレーズを弾くということになります。
ギターソロの基本はメロディを弾くこと
ではギターソロを弾くときに、ギタリストは何を弾けばいいのでしょうか。
メロディは単なる音の羅列ではなく、しっかりと歌えるような音階が流れる旋律のことです。
ギターソロを上手に弾くための心構えとしてこれは一番大切なことなんです。
楽器も歌と同じで、主旋律を弾く際はリスナーにいいメロディを届け感動させることが大事だと私は考えます。
先ほどの「マリーゴールド」では、3:08あたりからギターソロになります。
このギターソロは、歌えるようなメロディでリスナーにそのメロディを届けるように弾いています。
口で歌うフレーズをそのままギターで弾く
こうしたソロを弾く際にイメージしやすいのが、自分で口で歌うフレーズをそのままギターで弾くという方法です。
そうすることで歌と同じようなニュアンスをギターにも反映させることができ、よいメロディになりやすいです。
しかしながらギター初心者の方には、ここはハードルが高いのも事実です。
あくまで心構えとして、そういう歌心あるギターソロを弾くということを覚えておいてください!!
ギターでは何も考えず適当に弾くギターソロがある
ギターソロの基本はメロディですが、もう一つソロを弾く際に多くのギタリストが多用する方法があります。
それは
「特定の法則で音階を弾く」
ことです。
この特定の法則とは色々なものがあるのですが、その中でも「スケール」というものを使って弾くことが多いです。
スケールとは
ギター初心者の方にはこういう言い方をすると難しく感じるかもしれませんね!
安心してください。
ギターソロの基本となる一つのスケールを覚えるだけで、簡単に雰囲気あるギターソロが弾けるようになります。そのスケールをここではしっかりと覚え弾けるようになっていただきます。
ギターソロ入門のスケール
ギターソロ入門として最初に覚えるべきスケールが
「ペンタトニック」
というスケールになります。
まずはこの「ペンタトニック」を理解し、弾けるようにしていきましょう。
ペンタトニックスケールとは?
では具体的にペンタトニックとはなんなのでしょうか。
ペンタトニックとは「5つの音を使用した音階」のことになります。
このように音階を限定して使用することで、独特の音階の流れと響きが得られます。
多くのギタリストがこのペンタトニックを軸として、ギターソロやフレーズを構築しているのです。
メジャーペンタトニックとマイナーペンタトニック
ペンタトニックには、メジャーとマイナー2つ存在します。
この2つのペンタトニックを弾けるようにすることで、ペンタトニックをコードに対して自在にソロができるようになります。
メジャースケールにおけるペンタトニック
メジャースケールとは、メジャーコード上での音階のこととなります。
例えばコード「C」では「ドレミファソラシド」、「D」では「レミファ#ソラシド#レ」という音階です。
これは一定のルールで決められています。
ピアノ鍵盤を見ながらメジャーの音階がどういうものかをみましょう。
ドレミファソラシドは、ピアノで白い鍵盤しか弾かない音階になっています。
つまり黒い鍵盤は飛ばしているということになりますね。
ということは
ド→レの音符間隔は「2個」になるということが言えます。
次にミとファを見てみると、間に黒い鍵盤がありません。
ということは、音階が「1個」になるということがわかります。
そう考えると、ドレミファソラシドというものは
このようにギターで考えると「2→2→1→2→2→2→1」という音階数(フレット数)でできているということがわかります。
これがメジャースケールというものになり、キーが変わってもこれは同じ法則で音階が進みます。
コードGのスケール
例えば「G」というコードのスケールを見てみましょう。
Gは「ソラシドレミファソ」という音階になりますが、先ほどの音階数の法則を当てはめてみると
ソラシドレミファソと表記してしまうと、ファのところで数が合わなくなるのがわかりますね。
つまりファに行くために2個音階が進まなければいけないので、ファ#という黒い鍵盤を使うことになります。
今ここで1個目や2個目などと音階を説明しましたが、この個数的な数え方を「度数」と言います。
音楽ではこの度数という考え方を非常によく使いますので、ここで覚えておきましょう!
コード「C」での度数
コード「C」での度数は
- ド=1度
- レ=2度
- ミ=3度
- ファ=4度
- ソ=5度
- ラ=6度
- シ=7度
という表記で表すことになります。
つまりメジャーペンタトニックは「1度、2度、3度、5度、6度」という構成音で成り立っている音階ということになります。
マイナースケールにおけるペンタトニック
では次にマイナースケールでのペンタトニックについて見ていきましょう。
このマイナーのスケールは音階にすると、例えば「Cm」コードの場合、
となります。
先ほどの度数を使って表すと
- ド=1度
- レ=2度
- ミ♭=♭3度
- ファ=4度
- ソ=5度
- ラ♭=♭6度
- シ♭=♭7度
ということになります。
3度、6度、7度がフラットしているということがわかると思います。
この音階の中で、マイナーペンタトニックは5つの音だけに限定します。
- ド=1度
- ミ♭=♭3度
- ファ=4度
- ソ=5度
- シ♭=♭7度
マイナーコード上でこのマイナーペンタトニックを使うことで、ペンタ特有のフレーズを弾くことができるようになります。
平行調を理解する
ペンタトニックをマスターする上で必ず覚えてもらいたいものとして
「平行調」
というものがあります。
平行調とは
平行調とは、メジャースケールとマイナースケールで同じ調合を持っていること
になります。
例えばCメジャーの音階は「ドレミファソラシド」となり、#や♭が一つもない音階になります。
今後はAm(Aマイナー)の音階を見ると「ラシドレミファソラ」となり、やはり#や♭がありません。
つまりCとAmは平行調ということになり、音階は同じということになります。
「ドレミファソラシド」と「ラシドレミファソラ」は、音のスタートが違うだけということになりますね!!
同じように全てのメジャー、マイナースケールは平行調を持っています。
一覧にするとこうなります。
平行調一覧
- Aメジャー=F#m
- B♭メジャー=Gm
- Bメジャー=G#m
- Cメジャー=Am
- D♭メジャー=B♭m
- Dメジャー=Bm
- E♭メジャー=Cm
- Eメジャー=C#m
- Fメジャー=Dm
- F#メジャー=D#m
- Gメジャー=Em
- A♭メジャー=Fm
全てを覚えてもよいですが、メジャーの3度下のマイナーが平行調、逆にマイナーの3度上が平行調と考えてもよいです。
最初はなかなか慣れないと思いますが、後々覚えていくととても役に立ちますよ!!
Cメジャーペンタトニックをマスターする
では、Cメジャーにおけるペンタトニックを弾いてみましょう。
音階は「ドレミソラ」となり、記号で表すと「CDEGA」という音階になります。
ギター指板上でメジャーペンタトニック音階を試しに弾いてみましょう。
このような音の響きになります。
ここで大事なのは、メジャーペンタトニックの音の響きをしっかりと覚えることです。
ドレミソラの音階は、どことなく日本ぽかったり人によって色々な感じ方があると思います。
そういったイメージを覚えておくことで、いざ弾くときにこの響きを使おう!と思いつくことができます。
まずは目隠しでも弾けるくらい、このCメジャースケールを弾けるようにしましょう!
Cメジャーコード上でCメジャーペンタトニックを弾いてみよう
では実際にCメジャーコード上でCメジャーペンタトニックを弾く練習をしてみましょう。
例としてCメジャーの伴奏を弾いた動画を聞いてください。
Cメジャー伴奏のみ
この伴奏の上でメジャーペンタトニックを弾いてみます。
Cメジャー伴奏+ペンタトニック練習
先ほどの譜面通りにペンタトニックを弾くとこのようになります。
ギターソロにする場合は、このペンタトニックを弾く順番を色々変えて自分なりのメロディを作っていきます。
例えば簡単なソロとしてメジャーペンタトニックを弾くとこのようになります。
Cメジャー伴奏+ペンタトニックソロ
いかがでしょうか。
ペンタトニックの運指の中で色々と順番を変えると、このようにメロディのあるギターソロになってしまいます!
皆さんもテンポはゆっくりでいいので、メジャーペンタトニックの中で思いつくメロディを弾く練習をどんどんしてみましょう!
Amペンタトニックをマスターする
次にAmにおけるマイナーペンタトニックを弾いてみましょう。
Aマイナーペンタトニック通常
先ほどのメジャーペンタトニックとは場所が異なりますが、実際に弾いている音階は同じになります。
これはCとAmが先ほど記述した平行調の関係にあるからになります。
Cメジャーペンタトニックと同じ音階にはなりますが、Amペンタトニックはスタートの音がAになるため響きは違って聞こえてきます。
どちらを意識するかでスタートの音が変わるので、コードによって軸となるルート音を意識しながら弾いてみましょう。
Amコードの上でAmペンタトニックを弾いてみよう
では具体的にAmのコード上でマイナーペンタトニックを弾く練習をしていきましょう。
まずは伴奏例を弾いてみます。
Am伴奏のみ
ではこのコード伴奏に対してペンタトニックを弾くとこのようになります。
Am伴奏+Amペンタトニック練習
このような音階の響きとなります。
先ほどのCメジャーと同じように、Amペンタトニックも弾く順番を考えメロディにしてみましょう。
Am伴奏+Amペンタトニックソロ
ギターソロ例
このように、いかにもロックギタリストが弾きそうなメロウなギターソロになりました。笑
このマイナーペンタトニックも、今後頻度激高になりますのでしっかり弾き込んでください!!!
平行調を利用してペンタトニックを弾いてみる
ギターソロを弾く際、平行調の考え方を利用することでいつもと発想を変えてソロを弾くことができます。
それはどういうことかというと、
- コードCでAmペンタトニックを弾くことができる
- コードAm上でCメジャーペンタトニックを弾くことができる
ということになります。
CメジャーペンタトニックもAmペンタトニックも音階自体は変わりはありません。
ということはどちらのコードでどっちを弾いても大丈夫ということになります。
例として
コードC上でAmペンタトニックを弾くとこのようになります。
コードC上でAmペンタトニック
反対にコードAm上でCメジャーペンタトニックを弾くとこのようになります。
コードAm上でCメジャーペンタトニック
違いとしては弾くポジションが変わることと、意識するルートの音が変わるということです。
Cメジャーペンタトニックを意識すればルートは「C」、Amペンタトニックを意識すれば「A」が主軸となります。
発想を変えれば思いつくメロディも変わってきます。
とにかくCとAmペンタトニックを弾きこみ、無意識でも弾けるレベルまでしっかりと練習してください!!!
最後に
ペンタトニックは音楽の基礎であり、あらゆる楽器演奏や歌のメロディに活用されています。
その中でも特にギターソロでの登場頻度はものすごく高く、これを弾ければ色々なソロが自在に弾けるようになります。
運指を覚えるまでは大変ですが、しっかり練習し自分だけのオリジナルソロをたくさん弾けるようになってくださいね!!!