コードに挑戦しようとしているギター初心者の方へ!
そもそもコードって何?コードが弾けたら何ができるの?などなど、コードに対して色々知りたい事がありますよね!
そこで、コードをしっかりと把握し、コードによって簡単な楽曲を1曲弾けるようになるまでの練習法をまとめました。ギターを買ったけどどうしたらいいかわからない方、コードがうまく弾けない方など、ぜひ参考にしてみてください!
この記事では、音楽講師のDaisukeがギターを弾く上で初心者の方が最初に覚える「コード」について、レッスンによる経験談を交えながら解説していきます!
まずは私、Daisukeの自己紹介
どうも、音楽講師のDaisukeです。
現在私は作曲・編曲・DTM・ギターレッスンの講師及び職業作家として活動しております。
私の詳しい経歴は、以下をご確認下さい。
そもそもコードって何?
皆さんに質問です。
「コード」って何かわかりますか??笑
ギターを弾ける人でも、弾けているコードについてしっかりと説明できない人もいるかもしれません。
ましてやギター初心者の方は、そもそもコードが何かはわからない方も多いです。
ではそもそもコードとは何なのでしょうか?
答えは・・・
のことです。
とっても簡単な答えでしたね。笑
つまり、
この和音を弾くことで、楽曲の伴奏を演奏することができるようになります。
例えばCというコードを見てみましょう。
Cコード
Cというコードは構成音が「ドミソ」となっています。
この音階は
- ド=主音(ルート音)
- ミ=長3度
- ソ=5度
と呼ばれています。
ド=主音
ドは一番低い音でルート音と呼ばれ、このコードの根音(こんおん:和音の基礎をなす音)となります。Cの軸になっている音ということになります。
ミ=長3度
ミはドから数えて3つ目の音となり、そのため3度という呼ばれ方をします。
※長3度というのは、後述するメジャーコードとマイナーコードで詳しく説明します。
ソ=5度
ソはドから数えて5番目の音符なので5度と言われます。
講師としての経験談
ギターなのになぜピアノ?と思われた方もいらっしゃいますよね。笑
小学生の頃、学校ではピアノ鍵盤でドレミを学習したはずです。そのためこうした和音などを学ぶ際は、実際ピアノの方がわかりやすかったりします。
ギターはコードを押さえれば音は出ますが、その構成音まで把握するイメージがしにくい傾向があります。
そのため、当レッスンでもピアノ鍵盤をもとにコード理論学習を行っています。
メジャーコードとマイナーコードを理解する
コードは大きく分けて「メジャーコード」と「マイナーコード」があります。
表記のルールとしては
- メジャーコードはアルファベット大文字のみ
- マイナーコードはアルファベット大文字+小文字m
となります。
<表記例>
- シーメジャー=C
- シーマイナー=Cm
メジャーコードとマイナーコードの違い
では具体的にそれぞれ違いは何なのでしょうか?
簡単に言ってしまうと
- メジャーコート=明るい(楽しい)響きを持つコード
- マイナーコード=暗い(悲しい)響きを持つコード
ということになります。
先ほどのピアノ表で見てみると
Cメジャーコード
Cマイナーコード
となります。
ポイントは、異なる部分が「3度」と呼ばれる「ミ」の音だけというところです。
つまり、
これらの3度の音のことを、
- メジャーコードは「長3度(ちょうさんど)」
- マイナーコードでは「短3度(たんさんど)」
と言います。
それぞれのコードを言葉で説明すると
- メジャーコードは「1度、長3度、5度の響きを持つ和音」
- マイナーコードは「1度、短3度、5度の響きを持つ和音」
ということになります。
それではこれらのコードを、ギターの場合での例を見ていきましょう。
ギターでのメジャーコードとマイナーコード
Aというメジャーコードと、Amというマイナーコードを例にすると
A(エーメジャーコード)
Am(エーマイナーコード)
指で押さえる位置を確認してみてください。
変わっているのが一箇所だけということがお分かりになりますね。
これが先ほど説明した「3度」の音ということになります。
ギターのフレットは一つずれるごとに半音の差が出ます。
Aメジャーコードでは長3度となっている部分が、Amでは半音下の短3度となっています。
音楽講師としての経験談
最初はメジャーマイナーよくわからない方も多くいますが、わからなくても楽譜で指定された通りに弾いてみましょう。
それを繰り返すことで耳が響きを覚えていき、自然とメジャーマイナーの区別ができるようになっていきます。
どんな曲でもほぼ確実にメジャーマイナー両方のコードが存在します。
色々な曲を弾けばそれだけ多くのコードに出会えますので、これからたくさん練習して理解していきましょう!
とにかく最初は「C」のコードを弾いてみる!
コードを押さえる基本として、ドミソを表す「C」を最初に練習してみましょう。
小学校の教科書などでも、最初はおそらくドミソから学習します。
色々理由はありますが、ピアノで見るとわかる通り、黒い鍵盤(#や♭)がないコードなので覚えやすいのです。
響きも馴染みがありますので、まずはCを押さえてみましょう。
ギターコード「C」の押さえ方
まずはこの図の通りに各弦を押さえてみましょう。
- 6弦=×(鳴らしてはいけない)
- 5弦=3フレット
- 4弦=2フレット
- 3弦=0フレット(開放弦を弾く)
- 2弦=1フレット
- 1弦=0フレット(開放弦を弾く)
となります。
全ての弦を押さえて5弦からピックで鳴らしてみましょう。
ギターコード「C」の押さえ方のコツ
ギター初心者の方の中には
- どこかの弦の音が出ていない!!
- ビリビリっとした音が出ている弦がある!
- そもそも押さえるのがきつい!!
という方も多くいるのではないでしょうか?
これらの原因は
- 指が他の弦に触ってしまっている
- 指が立っていない(寝てしまっている)
- 指の角度が斜めになっていない
などが考えられます。
この写真のように、
指を斜め45度くらいになるように調整、指を立てて握りこむように押さえてみてください。
色々なオープンコードを押さえてみる(C以外)
Cのコードが押さえられるようになったら、別のコードも練習していきましょう。
初心者の方に最初オススメのコードは「オープンコード」と呼ばれるものになります。
オープンコードとは、コードの中に開放弦(指で弦を押さえずに音を出す弦)が含まれているコードのことであり、比較的押さえるのが簡単です。
ではオープンコードの中で、代表的なものを押さえていきましょう!
ギターコード「G」の弾き方
6弦を薬指で押さえるパターンの「G」
6弦を中指で押さえるパターンの「G」
- 6弦=3フレット
- 5弦=2フレット
- 4弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 3弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 2弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 1弦=3フレット
となります。
指の使い方が2種類あり、
- 6弦=3フレットを薬指で押さえるパターン
- 6弦=3フレットを中指で押さえるパターン
があります。
初心者のうちはどちらでも大丈夫ですので、とにかくGのコードの音が綺麗に鳴らしやすいフォームで弾いてみましょう。
ギターコード「D」の弾き方
- 6弦=×(鳴らしてはいけない)
- 5弦=×(鳴らしてはいけない)
- 4弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 3弦=2フレット
- 2弦=3フレット
- 1弦=2フレット
となります。
Dを押さえたら5弦、6弦に注意し、4弦からジャラーンと鳴らしてみましょう。
ギターコード「Em」の弾き方
- 6弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 5弦=2フレット
- 4弦=2フレット
- 3弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 2弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 1弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
Emは中指、薬指で2箇所しか押さえないので非常に簡単に弾けます。
弦を押さえている指が他の弦に触れないように注意しながら弾いていきましょう。
ギターコード「Am」の弾き方
- 6弦=×(鳴らしてはいけない)
- 5弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
- 4弦=2フレット
- 3弦=2フレット
- 2弦=1フレット
- 1弦=0フレット(開放弦なので押さえない)
Amは、6弦以外を鳴らしていきます。
実はコード「C」と薬指が異なるだけでほぼ同じポジションになっていることが特徴です。
Cの音が出ている方は、このAmもおそらく音が出るでしょう。
音楽講師としての経験談
最初から音が綺麗に出なくても問題ありませんので、まずはコードの押さえ方をしっかりと覚えていきましょう。
実際にギターのコードは、押さえた分だけ綺麗に音が出るようになります。
めげずに何度もトライしていきましょうね!!!
コードの音が出ない時のチェック項目!
コードの押さえ方がわかっても、いざ弾いてみると「音が出ない!!!」という方もいます。そんな方がなぜ音が出ないのか?チェックポイントをいくつか確認してみましょう。
1、弦を押さえている指が他の弦に触れている
一番多い原因はこれです。
例えば5弦を押さえている指が4弦に触れてしまっていると、当然ながら4弦の音が鳴らなくなってしまいます。
弦を押さえている指が、しっかりと他の弦に触れていないことを確認しながら弾くと改善します。
例えばこの写真をご覧ください。
コード「G」ですが、指が5弦に触れてしまっており、この状態だと5弦の音が鳴りません。
薬指が触れないように押さえていくことが重要です。
2、指が寝てしまっている
先ほどの弦に触れるのと近いですが、指が寝た状態でコードを押さえるとやはり指が他の弦に触れてしまう可能性があります。
指が寝ているとこのようになり、隣の弦に指が触れてしまっています。
このように指をしっかりと立てて押さえることで、隣の弦に触れず綺麗にコードが鳴らせるようになります。
3、そもそも押さえる力が弱い
ギターの弦はそこまで力を入れなくても押さえることはできますが、あまりに弱く押さえるときちんと音が出なくなります。
もしビリビリっと鳴っている(ビビるとも言います)場合は、気持ち強めに押さえることで解消することがあります。
このようなチェック項目をしっかりと確認し、綺麗に音が出るまで練習してみましょう!
コードでストロークしてみる!
コードがある程度押さえられるようになってきたら、次にリズムを加えて弾いていきましょう。
全ての弦をリズムに合わせて鳴らす奏法を「ストローク」と言います。
では最初に練習したコード「C」でストロークしていきます。
まずは音符の基本の話
ここで少し音符の話になりますが、ストロークする際の基本リズムとして
- 4分音符リズム
- 8分音符リズム
があります。
4分音符とは?
4分音符とは、1小節の中で4回音を鳴らす長さの音符のことです。
このような表記になり、4分音符は1小節の中で4つまで使えるということになります。
一般的なメトロノーム(テンポを決めて音を出す練習用音楽用具)は、4分音符の音を刻みます。(変更も可能)
8分音符とは?
8分音符は、1小節の中で8つに区切られた長さの音符になります。
このように表記され、4つ区切りで書かれることが多いです。
4分音符のリズムでコード「C」を弾く
では実際に4分音符のリズムでコード「C」弾いてみましょう。
とはいえ実際にリズムがあるわけではないので、自分の中で4回を数えながら弾いてみます。
このようにゆっくりでいいので、Cのコードの音が綺麗に出るように5弦から1弦まで4回ずつ鳴らしてみましょう。
ストロークが上手くいかない時のチェックポイント
なるべく4つの音が均等になるように音を鳴らしてみる練習をしていきましょう。
このリズムが崩れてしまうと、気持ちよいノリが出ずとても残念なギターになってしまいます。。
リズムを一定で弾くことによって、聴く人は体をリズムに乗せて心地よく聴いてくれますよ!!
コードを繋げて弾いてみよう!
ストロークができたら、2つのコードをつなげて弾いてみましょう。
例えば例題として C→G を弾いてみます。
↓
この2つのコードを、4回ずつ交互にC→G→C→G→C・・・・と弾いてみましょう。
このようにゆっくりでいいので、コードとコードの間が止まらないように練習していきます。
最初は止まってしまうかもしれませんが、ゆっくり練習していくうちに繋がるようになります。
音楽講師としての経験談
コードCとGですが、写真の指をよくみてください。
押さえる位置は違いますが、指の形があまり変わっていないことがわかると思います。
実はかなり省エネでCとGはコードチェンジできることがわかります。
初心者の方の多いのですが、コードごとに指を完全に離して持ち帰る方がいます。
先ほどの動画例を見てもらえばわかりますが、できるだけ指の動きを小さくすることでスムーズにコードチェンジができますよ!!!
色々なコードチェンジの練習
CとGのコードチェンジができるようになってきたら、色々なコードでチェンジの練習をしていきましょう。
今まで5つのコードの押さえ方を確認しましたので
C→G |
C→Em |
D→Em |
G→Am |
D→G |
C→Am |
C→D |
D→Am |
G→Em |
Am→Em |
これらのコードチェンジの組み合わせがあることになります。
苦手なコードチェンジがなくなるまで繰り返し練習してみましょう!
長渕剛「とんぼ」イントロを弾いてみよう!
コードチェンジと4分音符のリズムで弾けるようになれば、あとは曲を弾くだけです!!
簡単なオープンコードだけで弾ける曲として、長渕剛さんの「とんぼ」という曲があります。
こちらのイントロのコード進行を練習してみましょう。
「トンボ」イントロのコード進行
とりあえずテンポは気にしないで構いませんので、1つのコードを4回ずつ弾いていきましょう。
実際に弾いているこの動画を参考にしてみてください。
皆さん、ひけましたか??
合計12小節と少し長いですが、ゆっくりでも初めて弾けると感動的です。笑
最初はゆっくりと弾いていき、だんだんスピードを少しずつ上げていきましょう。
こちらは参考例として、通常のリズムとおおよそのテンポで弾いた動画になります。
最終的にはこのような演奏になります。
こういった演奏をイメージしながら、4分音符で練習していくと上達が早いはずです。
「とんぼ」は、記述した5つのオープンコードだけでおおよそ弾けるギター初心者にとっても優しい楽曲です。
イントロができたらぜひ曲自体も練習してみてくださいね!!!!
※「とんぼ」のフル尺コードは「U-FRET」で確認できます。
https://www.ufret.jp/song.php?data=939
最後に
ギター初心者の方にとって、コードは最初慣れない動作が多く大変です。
しかしほとんどの方が1、2ヶ月も練習すればオープンコードは弾けるようになります。
諦めずしっかりと練習し、コード表などを見なくても弾けるように頑張りましょう!!!!